初期臨床研修について (初期臨床研修医募集)

 

概要

 当院は、三重大学医学部附属病院群の「協力型臨床研修病院」として、初期臨床研修医の採用を行っております。
三重大学医学部附属病院のオーダーメイドプログラム「名張市立病院コース」としてプログラム作成を行います。
 このため、24ヶ月の初期臨床研修期間のうち12ヶ月は、当院において「小さな病院で多くの経験を」との理念のもと、豊富で多彩な症例、よくある疾患をよくある頻度で経験していただき、残りの12ヶ月(うち1~3ヶ月は地域医療研修)は三重大学医学部附属病院などにおいて、より専門的に、また先進医療を研修していただけます。

今後もさらなる研修の充実をはかってまいりますので、引き続きよろしくお願い申し上げます。

「週刊医学界新聞(第3337号・2019年9月9日)」に、当院における医学生臨床実習についての記事が掲載されました(外部リンク)

研修風景

研修医と実習生参加のカンファレンス
研修中の様子
救急外来対応中の研修医
第5回MIELSに研修医を含む名張市立病院職員と名張市消防職員の混合チームで参加したときの様子

 

 

名張市立病院の研修

 

総合診療科 研修担当 笹本 浩平 医師

日本専門医機構認定 総合診療専門医・特任指導医

 

 名張市は三重県の西部に位置し、近畿地方、東海地方にアクセスの良い立地です。2時間あれば大阪・名古屋といった大都市中心部に行くことができます。人口は約7万6千人で、以前は大阪圏のベッドタウンでしたが、高齢化率35%を超える地区もあるように急速に高齢化が進んでおります。そのような地域で名張市立病院は名張市の中核病院として急性期医療を担っています。
 初期研修医の活躍・成長の場である救急医療に力を入れており、年間7000人以上の救急患者さん、2500台前後の救急車の受け入れをしております。研修医数としては多くないものの、その分手厚く指導を受けながら初療にあたることができ、様々な患者さんに対応でき、いろいろな疾患の管理を経験することができます。当院は伊賀地域の救急医療を輪番制で支えている病院の一つであり、輪番当番時は伊賀市・名張市およびその周辺の約17万人規模の医療圏を一手に引き受けます。したがって当院で経験する症例の頻度は有病率に近い頻度になると考えております。よく出会う疾患にはよく出会い、稀な疾患は稀に出会います。出会った疾患についてはオーソドックスな診療を短期間で身に着けることが可能です。地域における研修では鑑別診断としてこの頻度を考慮することも重要とされています。また、緊急疾患へ迅速に対応するための研修として救急系のoff the job trainingへの参加も奨励しております。メディカルラリーへの参加も教育として重要と考えており、当院は各地域での大会でも優秀な成績を収めております。
 教育体制として地域医療教育研修センターを設立して総合的に研修医を支える体制があります。初期研修医教育の重要な側面である診療能力教育については病歴・症候・身体診察・検査から鑑別疾患を導きだし、診断して治療を行うという一連の疾患管理を学ぶことができます。臨床研修ガイドラインにある到達目標にある医師としての基本的価値観(プロフェッショナリズム)及び医師としての使命の遂行に必要な資質・能力を身に付けるための指導医、研修環境が整っています。
 具体的には医師としてだけでなく社会人として成人教育を行い、仕事をする上での心構え、自ら学び高める姿勢も認め、涵養し、人間力向上を目指します。医学知識・問題解決能力については実際の多様な症例を指導医とともに経験することで臨床推論力、救急判断力、予防までを含めた総合的な診療能力を身に着けることができます。一般的な病棟管理、外来診療、時には集中治療管理まで病院で働くための基本的素養は一通り身に着けることができます。担当した症例について探求を行い、学会・研修会での発表も積極的にサポートします。
 また、全科を通じて各科の診療能力向上だけでなく心理・社会的側面を含めてケアするという総合診療的アプローチも学ぶことができます。正しいコミュニケーション技法の習得はもとより、専門的な医療技術を裏打ちするノンテクニカルスキルを身につけて患者中心の医療・チーム医療を実践し、医療の質を上げる教育をしています。
 地域医療について、訪問診療はもとより、実際に地域に赴いての健康講話やイベント参加など、初期研修医の希望に合わせてオーダーメイドとしています。
 症例数が多いことから実践的手技を行う機会も多く、適応疾患、方法論、使用物品、合併症など手技に必要な事項を指導医が丁寧に教えるように努力しています。CVC挿入はもちろん各種穿刺技術、検査技術など初期研修が経験しなければならない手技についても指導します。
 将来の進路にかかわらず、初期研修の2年間は全体的な患者さんの疾患管理能力を身につけ、適切なコミュニケーション能力、社会性、身体診察能力、問題解決能力を鍛えることでいわゆる「主治医力」を修得することが最も重要と考えています。名張市立病院で一緒に日々鍛錬してよりよい医師を目指しましょう。

 百聞は一見に如かず、ぜひ病院見学に来てください。大学病院も併せてご見学下さい。

 

先輩医師より①(三重大学卒)

Q.名張市立病院を初期研修先に選んだ理由は何ですか。
A.私は出身が名張市であり、生来名張で生活してきました。
まだまだ半人前ですが、医師としての第一歩は名張市立病院で始めたいと考えており、また、将来的に名張で医療に携わらせて頂くためにも、名張市立病院での研修を選ばせて頂きました。

Q.研修で苦労したことは何ですか。
A.研修中は常にモチベーションを保てるといいのですが、失敗をしたりうまくいかないことが続くと、自分でも気づかないうちにストレスを溜めこんでしまうこともありました。

Q.休日の過ごし方はどうされていますか。
A.オン・オフ切り替えてしっかり休むようにしています。

Q.研修病院を選ぶに当たっての医学生のアドバイス
A.前もって何度か見学や実習に行かれた方が病院の雰囲気やキャラクター等自分の満足した研修ができる環境がより分かると思います。

先輩医師より②(三重大学卒)

Q.名張市立病院を初期研修先に選んだ理由は何ですか。
A.小規模な病院で研修医の人数も多すぎず、上級医の先生や看護師さんと近い距離で研修ができると思ったからです。

Q.研修で苦労したことは何ですか。
A.救急のローテートでは、迅速な判断と行動をしなければならず、始めの方は慣れていないために大変でした。

Q.休日の過ごし方はどうされていますか。
A.on・offははっきりしたいので、休みの日は好きなことをして過ごしています。

Q.研修病院を選ぶに当たっての医学生のアドバイス
A.研修内容や充実度は、研修する場所はあまり関係なく自分次第だと思います。
ただ、働きやすい環境、モチベーションを上げられるような環境というのは大切だと思います。
名張市立病院は看護師さんや技師さんなど皆話しやすく優しいですし、丁寧に教えてくれる 先生方ばかりなので、モチベーションも上げられます。
研修医の人数が多すぎないのも良い点で、とても仲良くやっています。

 

病院見学について

  • 病院見学を希望される方はお申込みフォーム(Googleフォーム・外部サイト)よりお申込み下さい(随時受付)。
  • 研修担当指導医や初期研修医が対応しますので、当院や大学病院においての研修の実態や待遇面等についても詳しくお聞きいただけます。
  • 交通費・宿泊費は、当院規程により支給しますので、ご確認下さい。
  • なお、当院は大学病院との連携プログラムであることから、当院だけでなく、必ず大学病院も併せてご見学下さいこちら)。
 

募集・採用について

1 定員

3名 (1年次当たり)

2 研修期間

  • 名張市立病院
    12ヶ月
  • 三重大学医学部附属病院
    12ヶ月(うち1~3ヶ月は地域医療研修)

3 出願方法

 三重大学医学部附属病院 臨床研修・キャリア支援部への応募・提出となります。
詳細はこちらをご覧ください(三重大病院ホームページへジャンプします。)。

4 応募用紙への記入について

 名張市立病院を中心とした研修プログラムとなりますので、願書の希望コースでオーダーメイドプログラムを選択し、(  )に 「名張市立病院コース」と必ず明記し、面接時も同様に「名張市立病院において研修希望」と意思表示してください。

5 試験について

  • 試験日 

※令和5年7月1日(土)願書受付開始※

【試験日】         【願書提出締め切り】
 令和5年8月5日(土)        7月19日(水)必着
 令和5年8月19日(土)      7月31日(月)必着
 令和5年8月26日(土)      8月14日(月)必着
(8月19日はMMC合同面接会共催)

*三重大学病院とともに試験を行います。

6 マッチングについて

 三重大学医学部附属病院の「オーダーメイドプログラム」でのマッチングとなります。
定員枠のうち「名張市立病院コース」として3名分を優先的に採用することとして、三重大学医学部附属病院とともにマッチング入力(手続き)を行っています。

7 給与・手当

 名張市の正規職員(地方公務員)となりますので、名張市の例規に基づいた給与・手当をお支払いします。
(参考年収:1年目 約800万円、2年目 約900万円 時間外手当等を含む見込みであり個人により変動します)

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お問い合わせ

事務局 総務企画室までお気軽にお問い合わせください。
TEL 0595-61-1100 FAX 0595-64-7999  e-mail : hp-somu@city.nabari.lg.jp