理事長・病院長あいさつ

理事長写真

理事長 登内 仁

日頃より、市民の皆様、地域の関係機関の皆様から多大なるご理解とご支援を賜り、心より感謝申し上げます。

当院は令和7年10月より、「地方独立行政法人」として体制を変更し新たな一歩を踏み出しました。

今後は、新体制の利点である自立性・迅速性を活かし、地域への貢献と経営改善を両立させていく覚悟です。救急医療や小児医療などについても、この地域に不可欠な医療として維持してまいりますので、ご安心ください。(独法には、政策医療の分野において市が計画的に財政支援を行う仕組みがあります)。

地域への貢献に関しましては、地域の皆様の命と健康を守る急性期医療の砦としての役割を果たすために、医療の質と安全性の向上に絶えず取り組んでまいります。今回の独法化は、組織を再編し改善する良い機会となりました。
 対外的な機能では、関係機関との連携を強化するため、地域医療連携部を再編いたしました。診療所との前方連携、療養病床を持つ施設との後方連携および行政機関との連携を促進します。また二次救急輪番制を構成している基幹病院との連携も、より強固になるように進めてまいります。
 2020年から2040年にかけて85歳以上の救急搬送が75%増加し、かつ85歳以上の在宅需要が62%増加すると予想されているため、これらの連携が今後さらに重要となります。

職員に対しては、福利厚生の向上や人間関係の円滑化に向けた制度を新設しました。これにより当院の開院当初からの基本方針である「働きがいのある明るい病院の創造」を実現します。これを看護師・医療技術者などの人材確保に繋げ、病床制限の解除を目指します。

また医師確保に関しましては、派遣いただいている三重大学、関西医科大学、奈良県立医科大学の皆様に独法および今後の方向性を説明し、関係性の継続に注力いたします。

今後は全職員が一丸となり、「患者の理解と納得に基づく良質で安心できる医療」というもう一つの基本方針を決して揺るがすことなく、地域にとって必要な病院であり続けるよう、邁進する所存です。

皆様におかれましては、引き続きご指導、ご鞭撻を賜りますよう、心よりお願い申し上げ、体制変更のご挨拶とさせていただきます。


病院長写真

院長 藤井 英太郎

名張市は、三重県の北西部に位置し、奈良県と県境を接する伊賀盆地の南にある地方都市です。万葉集にも名の見える歴史と伝統を誇り、清流と緑に恵まれた山紫水明のまちです。

名張市立病院は、市民の悲願であった地域医療を担う市民病院として、平成9年4月21日に病床数200床、内科、外科、整形外科、脳神経外科、小児科、眼科、麻酔科、放射線科の8診療科で開設しました。令和7年10月現在、内科、循環器内科、消化器内科、呼吸器内科、腎臓内科、脳神経内科、糖尿病内科、リウマチ・膠原病内科、感染症内科、外科、整形外科、脳神経外科、小児科、皮膚科、泌尿器科、眼科、放射線科、麻酔科、救急科と19の専門診療科を有しております。

開院時より紹介外来制を基本とするとともに、地域の医療機関との機能分担・機能連携を推進し、高度二次医療と救急医療に重点をおき、地域の中核病院としてその役割を担ってきました。

また、医師臨床研修制度による研修医の受入はもとより、看護学生、薬学部学生、理学療法科学生および救急救命士、消防隊員の実習など、教育病院としての役割も果たしています。

一方、全国的に地方における医師不足の顕在化が進み、特に病院勤務医の不足が甚だしいといった状況の中、伊賀地域での広域的な協力体制により二次救急医療を維持するため、平成20年4月より当院を含めた伊賀地域3病院による救急輪番制を実施しています。

当院は平成23年4月に小児発達支援外来を設置し、平成24年6月1日付けで三重県知事から医療法に基づく地域医療支援病院の承認を受け、平成25年8月には災害拠点病院に指定されました。また、同年10月には在宅医療救急システムを整備し、在宅医療に係る支援体制の充実を図っています。さらに、平成26年1月20日より小児救急医療センターを開設し、入院治療等が必要な重症度の高い患児を24時間365日受け入れています。

令和7年10月1日より地方独立行政法人に移行しましたが、名張市が設置する地方独立行政法人ですので、公的医療機関であることに変わりはございません。地域の中核病院として、安心・安全を守る二次救急医療の確保と、開院時より推し進めております、高度二次医療体制の充実を図ることにより、質の高い医療が提供できる病院づくりに取り組んでまいります。今後とも、チーム医療を推進することで「患者さま第一の心温まる病院づくり」に努めてまいりたいと考えております。